沖縄あるある Vol.3

沖縄には、独特な風習や生活習慣があるのですが、意外と知られておりません。
沖縄県の人からすれば当たり前だと思っていることが、他県の人からすれば「何で?」と感じることが結構あります。
「沖縄あるある」では、そんな事例を紹介していきたいと思います。
沖縄のお墓
沖縄のお墓は、日本の一般的なお墓に比べて非常に大きいです。
一般的な埋葬方法して火葬や土葬が知られていますが、沖縄では風葬が一般的でした。
風葬とは、石で囲ったお墓に遺体を入れて風化させるという埋葬方法です。数年後に風化した骨になったら遺骨を洗浄して骨壺に入れて、その後再び石室に納骨するのが習わしだったのです。
数年後に(一例では七年後)家の女性で、骨を洗う「洗骨」が行われていました。
沖縄のお墓が広いのは、風化させたり、安置したりするためにある程度の広さが必要だからです。
沖縄の気候、特に雨期や強烈な台風に合わせた設計のため、お墓が大きくなったそうです。
明治時代に風葬は禁止され、今は火葬が主流です。それでも一部の地域では今もなお風葬の代わりとして、土葬してから3~7年後に掘り起こし洗骨を行うという「洗骨葬」が行われています。
沖縄では先祖の霊が子孫を守ると信じられています。風葬や洗骨葬は、先祖の霊を敬い大事することで、家族の繁栄と安全を願う儀式でもあるのです。
現在では、沖縄でも一般的なサイズのお墓も建てられています

シーミー(清明祭)
シーミー(清明祭)とは、お盆や正月と並ぶ沖縄の三大伝統行事のひとつで、「清明の節」と呼ばれる時期に家族や親族が先祖のお墓参りをします。2025年は、4月4日から19日です。
シーミーでは、先祖代々の墓を掃除し、重箱料理「ウサンミ(御三味)」などの供物を捧げます。
ウサンミ(魚の天ぷら、昆布、かまぼこ、豚肉、あげ豆腐、三枚肉(豚のバラ肉)など)は、一族の女性が集って最も高齢であるおばぁが中心となって作ります。お墓の掃除は、男性が行います。
ウサンミや餅を重箱に詰めて、お菓子、果物、お酒、シルカビ(白い紙)、線香と一緒に墓前に備えて、先祖の供養を祈願します。
お墓参りには沖縄ならではの一連の作法があります(機会があれば改めて紹介させていただきます)。最後にウートートゥ(合掌して拝む)をしたら、お墓の前の広場にレジャーシートを敷き、皆で先祖と一緒に食事をしながら親睦を深めるのが一般的です。
沖縄県民にはお馴染みの光景ですが、沖縄県外の方から見ればちょっとビックリする光景かも知れません。
本州ではお墓は何となく怖いイメージがありますが、先祖崇拝が根付いている沖縄のお墓は、神聖な場所なのです。なのに、沖縄ではお墓参りは年中行事以外には極力さけるように言われています。理由は、「周囲の霊魂が憑いて来たり寂しがる」からだそうです。
子ども、妊婦さん、新しく家を建築中の家主などは、霊魂に引かれないために参加しない地域もあります。

今後も、様々な沖縄あるあるをご紹介させていただきます