四日の日(ユッカヌヒー)
今回は、沖縄の旧暦の5月4日に行う「ユッカヌヒー」という沖縄の行事についてご説明をさせていただきます。
降雨をもたらす竜神
旧暦の5月4日(2024年は6月9日)は「ユッカヌヒー」と呼ばれ、各地の漁村や港町では豊漁祈願の「ハーリー(爬竜船競漕)」が盛大に催されます。
沖縄の年中行事は、中国の民俗文化の影響を受けたものが多いのですが、この行事もそのひとつです。
大漁祈願として定着
中国の爬竜船行事が沖縄にもたらされた経緯は三十六姓説、長浜太夫説、南山王の汪応祖説と色々あり、定説を得ませんが、首里・那覇を中心に全島に広まり、糸満では旧暦5月4日と定められ、主に大漁祈願の行事として定着したようです。
子供の夢をさそう玩具市
ユッカヌヒーになると港はこのハーリーを見物に来る家族連れや祭りを当て込んだにわか造りの店が立ち並んで非常ににぎわい、風物詩の玩具市も開かれて、子供達の夢をさそっていました。またこの日には家庭で「ポーポー(飽飽)」や「チンビン(巻餅)」が作られ、子供達をいっそう喜ばせたものでした。
中国の影響受けたポーポー
ポーポー(飽飽)やチンビン(巻餅)は、それぞれの菓子名からもわかるように中国菓子の影響を受けたものですが、ポーポーの中に入れた油味噌やチンビンの黒砂糖などは、いかにも沖縄的な材料です。
レシピ (「琉球料理のきほん 伝えよう沖縄の食文化」より)
ポーポー
チンビン